2021年に活動終了した研究会成果報告

No.70「プラストンに基づく変形現象研究会」
成果報告書
活動期間:2013年3月~2022年2月(9年間)
1. 研究会活動目的
 「転位論」は材料科学・工学における重要な学問基盤であり,金属系結晶材料の変形は転位(dislocation)の運動により議論される.一方近年,転位の概念だけでは必ずしも理解しきれない変形現象が顕在化しつつある.例えば,ナノ結晶材料においては複数の結晶粒の協調的なせん断や回転が生じている可能性があり,回位(disclination)の運動により記述しようとする考え方がある.また,原子のシャフリングを必要とする六方晶,あるいは複雑な規則相における双晶変形の原子的メカニズムや,せん断帯,粒界すべり,アモルファス・金属ガラスの変形,マルテンサイト変態もこの範疇に入る.我々は,転位や回位を内包し結晶性材料の変形現象を包括的に理解する上位概念として,変形子(プラストン:plaston)を提案する.本研究会は,新規な挑戦的概念であるプラストンの材料科学に関する基礎的議論を行なうことを目的とする.
2. 研究会活動概要(実施状況・研究会成果等)
 活動期間中に12回の研究会と1回のセミナーを開催した.いずれの会においても,プラストン概念の深化に大きく貢献する活発な議論が行われた.各回のテーマと講師および講演タイトルを以下に示す.
 第1回研究会(2013. 6. 14)変形における回位モデル
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 中谷彰宏(大阪大学)「格子欠陥モデルを用いた変形体の力学理論の記述」
 中島英治(九州大学)「基礎回位論」
 下川智嗣(金沢大学)「原子シミュレーションで観察される回位とその役割」
 第2回研究会(2013. 12. 13)特異な変形挙動を示すMg合金および金属間化合物
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 三浦誠司(北海道大)「Mg合金単結晶の双晶変形の直接観察とdetwinningによるひずみ回復現象」
 木村好里(東京工業大学)「規則構造の類似と相違から見たE21型金属間化合物の塑性変形」
 岸田恭輔(京都大学)「複雑な結晶構造を有する金属間化合物の変形双晶」
 安田弘行(大阪大学)「規則構造に由来する転位ならびに双晶の特異な運動」
 第3回研究会(2014. 4. 21)転位・第一原理計算
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 板倉充洋(JAEA)「転位の第一原理計算における計算テクニック」
 譯田真人(大阪大学)「電子・原子論に基づくFe-Si合金の転位解析と降伏応力の評価」
 第4回研究会(2014. 12. 19)双晶変形およびマルテンサイト変態
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 貝沼亮介(東北大学)「NiTi,CuAlMn,NiCoMnIn系形状記憶合金の極低温域におけるマルテンサイト変態挙動」
 西田 稔(九州大学)「熱弾性マルテンサイトの自己調整構造」
 澤口孝宏(NIMS)「高Mn鋼における転位の可逆的集団運動を利用した耐疲労特性の改善」
 第5回研究会(2016. 1. 13-14)変形機構研究の新展開
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 Easo P. George (Ruhr University Bochum) ``Is configurational entropy really important in high-entropy alloys?''
 William A. Curtin (EPFL) ``Fundamental mechanisms of plasticity and fracture in magnesium''
 Andy Godfrey (Tsinghua University) ``Synthesis and enhanced mechanical properties of metals with tailored grain structures in the near-micrometer regime''
 Ting Zhu (Georgia Institute of Technology) ``Atomistic and mesoscale modeling of crystal plasticity''
 田中 功(京都大学) ``First principles lattice dynamics calculations for phase transition and deformation process in metallic systems''
 乾 晴行(京都大学) ``Micropillar deformation of hard and brittle materials''
 辻 伸泰(京都大学) ``Nucleation of plaston at grain boundaries in bulk nanostructured metals''
 尾方成信(大阪大学) ``Modeling of deformation and strength of bulk nanostructured HCP metals ―A plaston diagram: grain size dependent deformation mechanism map―''
 都留智仁(JAEA) ``Effect of solute atoms on dislocation core structure and motion in HCP metals''
 田中將己(九州大学) ``Low temperature toughness and dislocation mobility in bulk nanostructured metals''
 栃木栄太(東京大学) ``Dislocation core structures and structural units in oxides''
 第6回研究会(2017. 1. 31-2. 1)変形機構研究のフロンティア
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 Michael J. Mills (The Ohio State University) ``New insights into strengthening mechanisms in superalloys''
 David Rodney (Universite de Lyon) ``Ab initio modeling of dislocation core properties in HCP and BCC metals''
 Erik Bitzek (Friedrich-Alexander Universitat Erlangen-Nurnberg) ``Deformation and failure at the nanoscale: Case studies on complementing experiments with simulations''
 Young-Kook Lee (Yonsei University) ``Unique tensile fracture of high Mn alloys''
 辻 伸泰(京都大学) ``Deformation twinning in ultrafine grained high-Mn austenitic steels''
 柴田曉伸(京都大学) ``Hydrogen-related fracture behavior of martensitic steels under different deformation conditions''
 岡本範彦(京都大学) ``Plastic deformation and solid solution strengthening in high entropy alloys with the fcc structure''
 土谷浩一(NIMS) ``Effect of elemental segregation on properties of structural materials''
 澤口孝宏(NIMS) ``FCC to HCP martensitic transformation and dislocation motion under thermal and mechanical cycling''
 東田賢二(佐世保工業高等専門学校) ``Crack-tip shielding by dislocations and its effect on fracture toughness''
 山口正剛(JAEA) ``Multiscale analysis on temper and H-induced embrittlement of steel''
 第7回研究会(2017. 9. 26)疲労き裂研究の新機軸:微小き裂とミクロ組織
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点,SIP革新的構造材料D67九州大学拠点,日本鉄鋼協会日本金属学会関西支部・材料開発研究会
 津﨑兼彰(九州大学)「疲労と破壊の科学:その挑戦と目指すもの」
 野口博司(九州大学)「力学からの挑戦:金属疲労の常識と課題」
 戸田裕之(九州大学)「計測からの挑戦:3D/4Dでわかることわかったこと」
 大橋鉄也(北見工業大学)「計算からのアプローチ:き裂/界面相互作用の結晶塑性モデリング」
 第8回研究会(2018. 2. 27-28)ナノストラクチャ形成と変形挙動
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 Ke Lu (Chinese Academy of Sciences) ``Stabilizing nanostructures in metal''
 Tilmann Hickel (Max-Planck-Institut fuer Eisenforschung) ``Strengthening mechanisms in a precipitation hardened high-Mn lightweight steel''
 辻 伸泰(京都大学) ``Fabrication of bulk nanostructured metals that can manage both high strength and large ductility''
 大村孝仁(NIMS) ``Intermittent plastic deformation associated with collective motion of dislocation in bcc alloys''
 加藤秀実(東北大学) ``Relaxation and deformation in metallic glass''
 板倉充洋(JAEA) ``First-principles calculation of interaction between carbon atom and screw/edge dislocation in bcc iron''
 東後篤史(京都大学) ``First principles phonon calculations of deformation twinnings''
 岸田恭輔(京都大学) ``Micropillar compression of intermetallic compounds with complex crystal structures''
 澄川貴志(京都大学) ``Evaluation on mechanical strength of nano-/micro-scale components''
 中村篤智(名古屋大学) ``Structure and electrical conduction property of dislocations in oxides''
 第9回研究会(2019. 1. 8-9)ナノストラクチャ形成と変形・破壊メカニズム
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 Hamish L. Fraser (Ohio State University) ``Dislocation glide as a deformation mechanism in compositionally complex alloys''
 Daniel Caillard (Centre National de la Recherche Scientifique) ``In situ studies of dislocation mechanisms in BCC metals (iron, iron alloys and tungsten)''
 Jaafar El-Awady (Johns Hopkins University) ``The formation and evolution of plasticity in persistent slip bands: Large scale discrete dislocation dynamics and in situ scanning electron microscopy experiments''
 Mathias Göken (Friedrich-Alexander-Universitat Erlangen-Nürnberg) ``Nano-scaled multilayered metallic composites for advanced functional and mechanical performance''
 土谷浩一(NIMS) ``Nanostructure formation and phase transformation in High-Entropy Alloys''
 宝野和博(NIMS) ``From age-hardenable magnesium alloys to bake-hardenable magnesium alloys''
 ハルヨ ステファヌス(JAEA) ``Mesoscopic studies of deformation behavior of metallic materials using neutron diffraction''
 下川智嗣(金沢大学) ``Influence of interface-mediated plasticity on mechanical properties of nanostructured materials''
 都留智仁(JAEA) ``Effect of solutes on dislocation core structure and motion''
 萩原幸司(大阪大学) ``Deformation and strengthening mechanisms in Mg-based Long-Period Stacking Ordered (LPSO) phase''
 柴田曉伸(京都大学) ``Mechanical and microstructural analysis on hydrogen-related fracture behavior of martensitic steels''
 プラストンに基づく変形現象研究会セミナー(2019. 5. 27)
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 Catherine Rae (University of Cambridge) ``High Temperature Turbine Materials''
 第10回研究会(2020. 2. 20)BCC金属の特異な力学特性
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 岸田恭輔(京都大学)「BCCハイエントロピー合金の変形挙動(話題提供)」
 新里秀平(大阪大学)「原子論に基づく動的モンテカルロ法を用いたBCC鉄合金の非経験的強度予測」
 都留智仁(JAEA)「BCC合金の転位運動に基づく変形機構と力学特性:第一原理計算と力学モデルによる解析」
 第11回研究会(2021. 1. 26)鉄鋼材料の水素脆性
 共催:京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 協賛:日本鉄鋼協会
 柴田曉伸(NIMS)「マルテンサイト鋼の水素脆性粒界破壊」
 髙桑 脩(九州大学)「温度依存性に着目したbcc鋼の水素助長疲労き裂進展加速メカニズム」
 山口正剛(JAEA)「液体金属脆性から考えた水素脆性メカニズム」
 松本龍介(京都先端科学大学)「長時間/大規模MDによる鉄中の転位―水素―空孔の相互作用解析」
 第12回研究会(2021. 8. 20)ハイエントロピー合金の原子構造と物性
 共催:新学術領域研究「ハイエントロピー合金」,京都大学構造材料元素戦略研究拠点
 田中將己(九州大学)「bcc型ハイエントロピー合金の変形・破壊挙動」
 花咲徳亮(大阪大学)「EXAFSによるCrCoNiの局所構造解析」
 橋本直幸(北海道大学)「CoフリーFCC型ハイエントロピー合金の開発研究」
3. 成果の公表先
 まてりあ特集企画予定
4. 研究会世話人
 乾 晴行(京都大学),幾原雄一(東京大学),尾方成信(大阪大学),落合庄治郎(京都大学),田中 功(京都大学),津﨑兼彰(物質・材料研究機構),辻 伸泰(京都大学)
No.79「金属・無機・有機材料の結晶方位解析と応用技術研究会」
成果報告書
活動期間:2017年3月~2022年2月(5年間)
1. 研究会活動目的
 結晶性材料の高性能化において組織制御の重要性は言を俟たない.輸送機器構造材のマルチマテリアル化が叫ばれ,金属に限らず,高分子材料の重要性も高まっている.近年部材に要求されるより高度な性能向上は,等方性・均一性を前提としない,組織の異方性と不均一性の最適化に求められつつある.すなわち,材料のパフォーマンスを高める構造は配向組織制御あるいは複相組織の不均一性制御によるものであり,結晶性材料ならば結晶方位解析がそのベースとなる.そこで,本研究会は,結晶方位解析に基づき,集合組織制御のみならず結晶方位差によるひずみ評価,分散相の結晶方位解析,界面近傍構造解析等の応用技術を駆使して結晶性材料の高性能化を目指した研究活動を展開することを目的とした.結晶方位解析技術としては,XRD, EBSD, TEM,放射光をも含めたあらゆる技術を対象とした.また,材料は金属,セラミックスの他,結晶性高分子材料などすべての結晶性材料が対象とした.
2. 研究会活動概要(実施状況・研究会成果等)
 原則として年1回2日間にわたり研究会を開催した.第1回は,2017年10月5日(木),6日(金)の2日に下呂市下呂交流会館で開催した.さまざまな金属材料の結晶方位を対象とした研究成果10件が発表された.2018年8月30日(木),31日(金),第2回研究会を大阪府立大学中百舌鳥キャンパスで開催した.本研究会のさまざまな結晶性材料を対象とするという趣旨に沿って,「地球の中の集合組織:粒界すべりによる結晶軸選択配向説」と題する基調講演をはじめとして,さまざまな材料の結晶方位に関する20件の講演がなされた.内訳は,基調講演の地球科学材料の他,アルミニウム合金6件,鉄鋼材料4件,その他金属合金5件,セラミックス膜1件,鋼/ポリエチレン積層板1件,シミュレーション2件であり,と極めて多様な材料の結晶方位を対象とした研究成果が発表された.2019年8月29日(木),30日(金),第3回研究会を産業技術総合研究所中部センターで開催した.「物質科学と地震学をつなげるカンラン石の結晶方位解析」と題する基調講演をはじめ,鉄鋼材料6件,アルミニウム合金2件,銅合金2件,その他金属合金(Nb,Mg)2件,HEA1件,Al合金/Ti接合材1件,シミュレーション1件と第2回に続き16件の多様な材料の研究成果が発表された.第4回研究会は2021年10月14日(木),15日(金)にオンライン(Zoom)で開催した.地球科学材料2件,セラミックス1件,鉄鋼材料4件,マグネシウム合金2件,チタン2件,アルミニウム合金1件,ニオブ1件,MEA1件,測定技術2件と16件の多様な材料の結晶方位を対象とした研究成果が発表された.以上のように,後述のICOTOM19を開催した2020年度(令和2年度)を除く各年度に4回の研究会を開催し,2件の基調講演を含む62件の多様な材料の結晶方位解析に関わる講演と活発な討論がなされた.
 本研究会の活動の一環(共催)として,材料の集合組織国際会議(The 19th International Conference on Textures of Materials; ICOTOM 19)を開催することを学会にお認めいただいた.ICOTOMは集合組織に関する最も権威ある国際会議であり,1968年にドイツのClausthalで第1回の会議が開催されて以来,Krakow (1971),Pont-a-Mousson (1973), Cambridge (1975), Aachen (1978), Tokyo (1981), Noordwijkerhout (1984), Santa Fe (1987), Avignon (1990), Clausthal (1993), Xian (1996), Montreal (1999), Seoul (2002), Leuven (2005), Pittsburgh (2008), Mumbai (2011), Dresden (2014), St George (2017),と約3年ごとに,またここ20年ほどはヨーロッパ,北米,アジアの順に開催されてきた.次回はアジアの順となることを踏まえ,大阪府立大学井上博史が2020年の今回会議を日本・堺市へ招致する準備を整え,St Georgeの国際委員会での審議の結果,ICOTOM19を日本・堺市で開催することが決定された.本研究会は,ICOTOMに密接に関連する分野の国内研究会としてICOTOM19開催を支援することとし,同国際会議の実行委員25名の多くは本研究会会員が務めた.学会の共催承認を受け,実行委員会を支援する形でICOTOM19の開催準備を行った.2019年に端を発するとされる新型コロナウイルスCOVID-19の世界的な蔓延の中,現地開催(当初,大阪府立大学中百舌鳥キャンパスで開催予定)の可能性を模索しつつも6ヶ月延期かつオンライン開催への移行を余儀なくされたが,2021年3月1日から4日までICOTOM19を盛会裏に実施することができた.Plenary講演は,Carnegie Mellon University, USAのProf. RollettによるTexture and Anisotropy in Metals Additive Manufacturingと題する講演とGhent University, BelgiumのProf. KestensによるTexture Observation and Control in Metal Manufacturing: Theory and Practiceと題する講演をZoomによるライブ講演として行った.このPlenary Lecture2件,Keynote Lecture15件を含め236件の講演がなされ,参加者総数261名,(国内93名,海外168名;以上,最終確認数)であった.ProceedingsはIOP Conference Series: Materials Science and Engineering, Vol. 1121, 2021としてオンライン上オープンアクセスで発行されている.以上の国際会議ICOTOM19開催の概要は,「国際会議だより」として報告した(井上,高山,吉永:軽金属,71(2021)300-302,資料添付).
3. 成果の公表先
 Materials Transactionsへ投稿予定
4. 研究会世話人
 高山善匡(宇都宮大学),井上博史(大阪府立大学),福富洋志(放送大学・元横浜国立大学),柴柳敏哉(富山大学)
No.77「高度超塑性成形研究会」
成果報告書
活動期間:2016年3月~2022年2月(6年間)
1. 研究会活動目的
 超塑性は,材料学と塑性加工学の境界領域に位置し,その研究開発・実用化推進のためには両分野の研究者と企業技術者との連携・協力かが必要である.輸送機器(自動車・鉄道車両・宇宙航空等)分野では,特に高速・高精度の高度超塑性成形が要求されている.従来の準静的な塑性変形という超塑性のイメージを離れて,高温で材料の組織と力学応答が相互作用を起こしながら変化しつつある状態を利用して,高速・高精度な塑性変形を実現することが求められている.本研究会では,材料学と塑性加工学の両分野の研究者と企業技術者との間で,超塑性のダイナミックな様相について,情報交換と討論の場を提供することを目的として活動する.
2. 研究会活動概要(実施状況・研究会成果等)
行 事 開催日 会 場 講演件数 参加者
第160回超塑性研究会
「酸化物の超塑性」
2016年
7月14日
東京大学地震研究所 依頼講演 2件 ポスター 7件
地震研見学
31名
第161回超塑性研究会
「高速鉄道車両応用に向けた難燃性マグネシウム
の組織制御および接合技術」
2017年
2月23日
総合車両製作所 依頼講演 2件 ポスター 10件
総合鉄道車両見学
30名
第162回超塑性研究会
「NIMS における構造材料研究」
2017年
6月2日
物質・材料研究機構 依頼講演 2件 ポスター 12件
クリープ関連施設見学
33名
第163回超塑性研究会 2017年
12月25日
JFE スチール東日本製鉄所 依頼講演 1件 製鉄所見学 23名
第164回超塑性研究会
「佐久間先生祝賀の会」
2018年
3月22日
学士会館 依頼講演 2件 21名
第165回超塑性研究会
「富山における研究開発」
2018年
11月19日
富山県民会館 依頼講演 1件 他 3件
学生ポスター 7件
24名
第165回超塑性研究会
「界面問題を改めて考察する」
2019年
3月4日
大阪産業技術研究所森之宮センター 依頼講演 1件 他 3件
学生ポスター 7件
24名
第167回超塑性研究会
「外場支援による新たな高温プロセスの可能性」
2020年
2月3日
オンライン 依頼講演 4件 20名
第168回超塑性研究会
「最近の金属超塑性成形」
2021年
12月8日
オンライン 依頼講演 2件 30名
3. 研究会世話人
 佐藤英一(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)

2019年度に終了した研究会成果報告

No.76「高温変形の組織ダイナミクス研究会」
成果報告書
活動期間:2015年3月~2020年2月(5年間)
研究会世話人:佐藤裕之(弘前大学)
1. 研究会活動目的
 高温での合金の変形特性は,変形速度依存性を持ち,複雑な挙動を示す. この複雑な挙動を整理するために,いわゆる定常状態に注目して特性を整理し理解する試みが続けられ,多くの知見が得られてきた. 一方で従前より,定常状態が現れない場合があることもよく知られており,高温では材料の組織と力学応答が時々刻々変化し,それらがダイナミックに相互作用を起こしていることも明らかである. 高温における変形と破壊の様相を理解し社会に還元するためには,動的に変化する組織と力学的挙動の関係を系統的に明らかにする必要がある. 近年の力学挙動の評価技術や材料学的組織解析技術は飛躍的な発展を遂げており,本研究会では,各研究グループが得意とする実験手法によって得られるさまざまな情報を共有し,高温における力学的挙動と組織変化の相互作用をより深く理解するための情報交換と討論の場を提供することを目的として活動する.
2. 研究会活動概要(実施状況・研究会成果等)
 研究会の実施状況:毎年1回,計5回開催した.開催の状況および基調講演は下の通りである.活動目的に沿って,研究グループの得意とする研究手法等について情報交換と討論を行うことができたと考えている.
・2015年8月23~25日 青森県弘前市 発表25件(内基調講演2件)/参加40名
(1)通常型クリープ曲線を構成する微分方程式の発見 弘前大・佐藤裕之
(2)超微細粒材における変形に伴う組織変化の In-situ XRD 測定 兵庫県立大・足立大樹
・2016年8月29~29日 神奈川県箱根町 発表25件(内基調講演2件)/参加40名
(1)マイクロピラー変形―高温構造材料の新しい研究手法として 京大・乾 晴行
(2)高Crフェライト系耐熱鋼の高温強度と組織ダイナミクス 九大・光原昌寿
・2017年9月19~21日 愛知県蒲郡市 発表24件(内基調講演2件)/参加40名
(1)高強度シリサイド相および高耐酸化性アルミナイド相の導入を目指した耐火金属基 bcc 固溶体合金の組成設計 北大・三浦誠司;2材料組織の不均一性とクリープ強度 名大・村田純教
・2018年9月5~7日 佐賀県武雄市 発表18件(内基調講演2件)/参加43名
(1)NIMSにおける長時間クリープ試験研究 NIMS・澤田浩太
(2)計算状態図を基に設計した耐熱アルミニウム合金の組織制御 名大・高田尚記
・2019年9月23~25日 石川県金沢市 発表22件(内基調講演2件)/参加45名
(1)In-situ XRD測定による高温変形中における微細組織変化の解析 兵庫県立大・足立大樹
(2)Cu-Be系合金の時効析出と寸法変化 金沢大・門前亮一
3. 成果の公表先
 会誌投稿予定  
4. 研究会世話人
 佐藤裕之(弘前大),中島英治(九大),佐藤英一(宇宙研),辻 伸泰(京大),三浦誠司(北大)

2018年度に終了した研究会成果報告

No.74「チタン製造プロセスと材料機能研究会」
成果報告書
活動期間:2014年3月~2019年2月(5年間)
研究会世話人:成島尚之(東北大学)
1. 研究会活動目的
 チタンの生産量は世界的に着実に増加しているものの,展伸材出荷量は年間10~15万トン程度に留まっている.この原因はKroll法に基礎をおく還元およびその後の溶解・塑性加工など各プロセスの難しさに起因したチタンとその合金の高価格にある.近年,新製錬法,精錬機能を備えた溶解法,低廉原料を利用した展伸材の製造,積層造形法を含めた粉末冶金法などにおいて新しいプロセスが提案されている.本研究会では,これらのチタン新規製造プロセスと材料機能の関係を明らかにし,低コスト・高機能なチタンおよびチタン合金の創製を目指す.
2. 研究会活動概要(実施状況・研究会成果等)
 毎年テーマを決め,その分野の状況を3名の講師にレビューしていただくと共に,最新の研究に関して発表していただく講演会を関西大学にて開催した.各回とも,40名以上の出席があり,活発な議論が行われた.なお,同日午後に同会場にて,日本鉄鋼協会チタンフォーラムを開催した.本フォーラムは主に産側からの講演であり,学側がメインの本研究会との相乗効果が得られた.以下に,各回のテーマと講師および講演タイトルを示す.
 第1回(2015.1/30) 「チタン合金における元素機能とプロセス」
 1.東北大学 仲井正昭「固溶酸素を利用した生体用b型Ti-Cr合金の機能改善」
 2.物材機構 佐原亮二「b型Ti-X合金の電子状態と相安定性の理論解析」
 3.関西大学 池田勝彦「Ti-Mn系低コスト合金の開発」
 第2回(2016.1/29) 「チタン製精錬プロセス研究の現状と課題」
 1.関西大学 竹中俊英「超高温溶融塩を用いたTiの電解製造」
 2.京都大学 宇田哲也「溶融合金を介したチタンの連続製錬法の提案」
 3.東北大学 竹田修「金属熱還元法に基づくチタンの製造プロセス」
 第3回(2017.1/13) 「チタンの計算材料科学の現状と展望」
 1.名古屋大学 塚田祐貴「Ti-Nb-O系合金における組織形成と力学応答のシミュレーション」
 2.大阪府立大学 上杉徳照「Ti合金の相安定性,弾性率,格子変形ひずみにおける合金元素の影響の第一原理計算」
 3.東北大学 小泉雄一郎「Ti合金の変形と組織形成の計算機シミュレーション」
 第4回(2018.1/26) 「チタンの高温プロセスと特性」
 1.香川大学 松本洋明「航空機チタン合金の熱間加工プロセス(高温変形過程)における組織変化とFEM解析」
 2.物材機構 御手洗容子「near-aTi合金の組織変化と特性」
 3.東北大学 成島尚之「Tiの高温酸化に及ぼすSiの影響に関する実験的・計算材料学的研究」
 第5回(2019.1/25) 「新しいチタンの製造プロセス」
 1.大阪大学 石本卓也「Additivemanufacturingによるチタン基合金の結晶配向制御と機能化」
 2.東北大学 成島尚之「水素プラズマを利用したチタン融体からの酸素除去の可能性」
 3.北海道大学 鈴木亮輔「硫化物を用いたチタン精錬」
 チタンの製錬から加工熱処理による組織制御,計算材料科学を用いた組織予測まで,チタン製造プロセスの全てを網羅することができた.
 3. 成果の公表先 MaterialsTransactionsに投稿予定
4. 研究会世話人
 成島尚之(東北大)(代表),新家光雄(東北大),池田勝彦(関西大),塙 隆夫(東京医科歯科大),中野貴由(大阪大),古原 忠(東北大),小林千悟(愛媛大),稲邑朋也(東工大)