2021年春期講演大会公募シンポジウムテーマ要旨

春期講演大会(オンライン開催におけるテーマ公募によるシンポジウム講演は,下記 7 テーマで実施することになりました.
講演申込要領は前記のとおりです.多数の有益な講演と活発な討論を期待いたします.

S1 永久磁石開発の元素戦略8 ―次世代新材料に向けた基礎・基盤研究―

Element strategy for high performance permanent magnets 8 ―Fundamental and basic research toward next-generation novel materials―

永久磁石は,自動車の電動化に加え,風力発電機,小型ロボット,電動航空機など,中長期的な応用の多様化と使用量の増加により,重要性がますます高まっている.材料性能,資源リスク,価格等の多面的な要求に応じて,Nd-Fe-B焼結磁石を筆頭に,様々な磁石材料の開発・性能向上が望まれる.一方,材料開発の観点から見ると,近年,プロセス,計測,計算の各種の先端的な研究手段が整備され,永久磁石研究が深化している.このような背景のもと,本シンポジウムでは,希土類系(Nd-Fe-B, Sm-Fe-N, 1-12系等),非希土類系(ハードフェライト等)を含む広い磁石材料を対象として,材料開発の最新の成果や,材料組織形成,保磁力発現機構の解明,熱力学解析・自動データ蓄積とマテリアルズインフォマティックスによる材料開発加速などの基礎・基盤研究を含め,広範な磁石研究の発表と活発な討論を期待する.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

物質・材料研究機構グループリーダー 大久保忠勝

E-mail: OHKUBO.Tadakatsu[at]nims.go.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

TDK 榎戸 靖 東工大 合田義弘 物材機構 高橋有紀子
東北大 松浦昌志 産総研 三宅 隆 日立金属 西内武司

S2 医療・福祉のためのAdditive manufacturingの材料科学IV

Materials science of additive manufacturing for biomedical and welfare applications (part IV)

Additive Manufacturing(AM)による医療・福祉デバイスの研究開発は,テーラーメード医療を実践する上で必要不可欠となっている.材料科学の観点からAMを議論するには,AMによる特異組織形成への理解や,素材となる粉粒体の流動性や粒度分布を考慮した造形プロセスを評価する必要がある.一方で,医療の観点からは,生体適合性に加え基礎的な力学特性評価や耐食性など数多くの検討事項が存在する.国内外の学協会で数多くのAMに関する講演が多くなされているが,医療用AMに関係する研究者が一堂に会して講演と討論を行うことができるのが本シンポジウムの大きな特徴である.今回は,積層造形用合金設計や粉末開発,造形時に生ずる課題に焦点を当て,独自の切り口で解決しようとする最先端の研究を進めている国内の研究者に基調講演をいただき,討論を行う.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

東北大学大学院工学研究科教授 野村直之

E-mail: nnomura[at]tohoku.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

愛媛大 小林千悟 関西大 上田正人 東北大 山本雅哉
名大 黒田健介 物材機構 堤 祐介

S3 ナノ・マイクロスペーステイラリングV

Tailoring of Nano/Micro-Space for Advanced Functions V

極限場下での非平衡状態や散逸構造化などを利用したナノ~マイクロオーダーで空間制御した材料の創成・特性評価のさらなる発展に向け,高エネルギー線照射によるナノ構造体形成や物理・化学的なナノスペース/層間への原子挿入技術を通じて特徴的なナノ・マイクロ構造創成について,これまでも公募シンポとして討論してきており,直前の2020年秋期大会でも基調2件と一般9件の講演申し込みがあった.今回は基調講演でナノマイクロ構造制御によるエネルギー変換効率や対候性向上に関する最新情報に触れるとともに,これまでのナノ・マイクロ構造体形成・特性・機能制御についてさらに情報交換し議論を深めることから,新規ナノ・マイクロスペーステイラリング技術や新機能発現について検討する.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

筑波大学数理物質系物質工学域准教授 谷本久典

E-mail: tanimoto[at]ims.tsukuba.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

東北大 森戸春彦 中村貴宏 大阪府立大  堀 史説
東北大 田中俊一郎

S4 ハイエントロピー合金の材料科学V

Materials Science and Technology in High-Entropy Alloys V

近年,国内においても科研費・新学術領域研究が立ち上がり,ハイエントロピー合金に関する研究が世界的に活況を呈している.ハイエントロピー合金では,配置のエントロピーが固溶体相を安定化するとの考えを基に,不均一に歪んだ結晶格子に由来した高い変形強度,トラップ効果に由来した遅い原子拡散から生じる高いクリープ特性,多様な構成原子間の非線形相互作用に起因する物性発現に関するカクテル効果など,材料科学の基礎・応用の両面で興味深い現象が期待されている.現実に優れた高温強度,低温靭性,高耐摩耗性を示す一連の合金が見出されているが,その物性発現機構などには未だ不明な点も多い.ここ数年間で新たに得られたハイエントロピー合金の基礎及び応用に関する講演を広く募り,大学,企業,研究所の研究者の活発な議論の場を提供するために,第5回の公募シンポジウムを企画する.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

九州大学工学研究院材料工学部門教授 田中將己

E-mail: tanaka.masaki.760[at]m.kyushu-u.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

金沢大 下川智嗣 東北大 井上耕治 JAEA 都留智仁

S5 金属表面の材料化学IV―めっき・耐食性・耐酸化性・触媒研究の新展開―

Materials Science in Surface Chemistry on Metals

金属表面と溶液や気体などとの化学反応は,めっき,化成処理,腐食,高温酸化,触媒などの分野で重要な研究対象となっている.また,表面化学反応を積極的に利用したナノポーラス材料などの開発も活発化している.しかし,金属と溶液・気体との化学反応の本質にせまるためには,その場解析が不可欠であるが空間・時間分解能や分析精度などには制約がある.しかも,不均一反応であるため理論的な取り扱いも発展途上にある.反応起点や律速段階の学理の深化には課題が多く,関連分野の研究者および企業での開発者が一同に会して問題点を抽出・議論することが必要な時期にきている.本シンポジウムでは金属表面の化学に関して,主にめっき・触媒・耐食性・耐酸化性の分野から講演を募り,研究者間での意見・情報交換,討論を行う.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

東北大学大学院工学研究科教授 武藤 泉

E-mail: mutoi[at]material.tohoku.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

兵庫県立大 八重真治 北大 林 重成 東北大 亀岡 聡
阪大 土谷博昭 東北大 竹田 修 UACJ 野瀬健二

S6 プラストンの材料科学VIII

Materials Science on Plaston VIII

「転位論」は材料科学・工学における重要な学問基盤であり,金属系結晶材料の変形は転位(dislocation)の運動により議論される.一方近年,転位の概念だけでは必ずしも理解しきれない変形現象が顕在化しつつある.例えば,ナノ結晶材料においては複数の結晶粒の協調的なせん断や回転が生じている可能性がある.また,原子のシャフリングを必要とする六方晶,あるいは複雑な規則相における双晶変形の原子的メカニズムや,せん断帯,粒界すべり,アモルファス・金属ガラスの変形,マルテンサイト変態もこの範疇に入る.我々は,転位や回位(disclination)を内包し結晶性材料の変形現象を包括的に理解する上位概念として,変形子(プラストン:plaston)を提案し,それに基づいて材料の変形と破壊を基礎的に理解しようとしている.本公募シンポジウムは,過去7回の公募シンポジウムに引き続き,最新の実験研究及び計算材料科学の成果に関する講演を集め,材料の変形と破壊に関する理解の進展を議論することを目的としている.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

京都大学大学院工学研究科教授 辻 伸泰

E-mail: nobuhiro-tsuji[at]mtl.kyoto-u.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

京大 田中 功 乾 晴行 九大 津兼彰 東大 幾原雄一
阪大 尾方成信 京大名誉教授 落合庄治郎

S7 材料機能特性のアーキテクチャー構築シンポジウムII―組織制御プロセスの理論と実験に基づく予測と解析―

Architecture construction for functions and properties of materials II ―Prediction and analysis based on theoretical and experimental approaches for microstructure controlling process―

「材料機能特性のアーキテクチャー研究会」の活動の一環として企画する公募シンポジウムの第II弾である.原子レベルでの結晶構造や格子欠陥から相界面を含む組織に至るまで,マルチスケールにわたる材料の構造全体をアーキテクチャーとして捉える.構造用と機能性の区別なく多彩な材料における組織制御プロセスに焦点をあて,理論および実験による予測と解析という切り口で,材料の機能特性を向上させる鍵となる組織因子の理解に努め,その組織形成過程とプロセスに関する学理の再認識と深化を目指す.研究会メンバーに限らず,多様な専門分野の研究者に広く参加いただく機会を提供し,異なる専門分野を融合させた多角的視点からの議論を期待する.当該研究会では時間をかけて納得できるまで議論することを意識しているが,今年度は開催を見送ったので公募シンポジウムにその特徴を反映させたい.博士課程学生と若手研究者には発表時間を長く設定して議論を深め,制度上可能であれば優秀な発表に対して表彰を行いたいと考えている.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

東京工業大学物質理工学院材料系教授 木村好里

E-mail: kimura.y.ac[at]m.titech.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

足利大 小林重昭 東北大 関戸信彰 産総研 田中孝治
熊本大 連川貞弘 東工大 細田秀樹 東北大 吉見享祐

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