2021年秋期講演大会公募シンポジウムテーマ要旨

秋期講演大会(オンライン開催におけるテーマ公募によるシンポジウム講演)は,下記10テーマで実施することになりました.
 講演申込要領は前記のとおりです.多数の有益な講演と活発な討論を期待いたします.

S1 機能コアの材料科学II

New Materials Science On Nanoscale Structures and Functions of Crystal Defect Cores, II

多くの先進材料において,材料内部に存在する点欠陥や粒界,界面,転位等の結晶欠陥が,機能発現の起源となっている.したがって,結晶欠陥を高度に制御し,その機能を最大限に引き出すことができれば,材料研究における大きなブレークスルーとなると期待できる.また,近年のナノ計測技術や理論計算における分解能や精度の著しい進歩により,結晶欠陥の電子・原子レベル構造とそこに局所する機能に関する新規な知見が次々と得られるようになってきた.この流れを受け,結晶欠陥の特異な機能と各種外場との相互作用に着目し,令和元年から新学術領域「機能コアの材料科学」が立ち上がった.2回目となる本シンポジウム「機能コアの材料科学II」では,結晶欠陥(機能コア)に関する最新の研究成果を議論し,今後の課題と方向性について意見交換する場としたい.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

大阪大学大学院基礎工学研究科教授 中村篤智

E-mail: nakamura[at]me.es.osaka-u.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

名大 松永克志 東大 柴田直哉 溝口照康

阪大 吉矢真人 東工大 平山雅章 名大 丹羽 健

S2 ミルフィーユ構造の材料科学IV

Materials Science of Mille-feuille Structure IV

最近の研究により,硬質層と軟質層が積層した「ミルフィーユ構造」を有する金属・高分子・セラミックス材料に対して,キンクを導入すると,顕著な強度上昇が発現(キンク強化)することが明らかとなってきた.キンク強化の発現機構の解明と理論構築が進展すれば,我が国発の材料強化手法が確立でき,新たな学問分野の創出が期待できる.そこで,本シンポジウムでは,金属はもとより,セラミックス,高分子をも対象材料とし,過去3回の公募シンポジウムでの議論をさらに発展・深化させ,ミルフィーユ構造を有する多様な材料のキンク強化の議論を深めたい.
 本シンポジウム開催にあたっては,数件の基調講演とともに,広く会員からの一般講演を募ることとしている.また,本シンポジウムを本会「キンク研究会」の活動の一環としても位置づけ,研究会活動の活性化も図りたい.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

大阪大学准教授 萩原幸司

E-mail: hagihara[at]mat.eng.osaka-u.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

東大 阿部英司 熊本大 河村能人

九大 中島英治 北大 三浦誠司 JAEA 相澤一也

東工大 藤居俊之 東京農工大 斎藤 拓

S3 ハイエントロピー合金の材料科学(VI)

Materials Science and Technology in High-Entropy Alloys (VI)

近年,ハイエントロピー合金(HEA)が世界的な注目を集め,その研究が盛んに行われている.2004年にHEAの基礎概念が考案されて以降,関連する出版物の数は急増しており,各国で大型プロジェクトが立ち上がっている.我が国でも,新学術領域研究「ハイエントロピー合金」が継続中であり,この分野における最新知見の共有および情報発信は,日本金属学会の会員にとって有益と考える.本研究テーマにて2018年秋期講演大会以降,系統的にシンポジウムを開催しており,今回がその第6弾となる.本公募シンポジウムを開催してHEAの基礎・応用,実験・理論など幅広い研究トピックの講演を募り,研究者間の活発な議論の場を堅持する.コロナ禍において希薄になりつつある学術連携の再強化をはかり,HEA研究を通して材料科学の更なる発展に寄与する.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

東北大学金属材料研究所教授 加藤秀実

E-mail: hikato[at]imr.tohoku.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

京大 乾 晴行 東北大 古原 忠 京大 辻 伸泰

阪大 尾方成信 名大 小山敏幸

S4 材料変形素過程のマルチスケール解析(IV)

Multi-scale analysis of elementary processes in plasticity (IV)

近年,ナノ・マイクロ機械試験法や原子分解能電子顕微鏡法をはじめとする最先端の実験手法,第一原理計算を中心とした計算材料科学の急速な発展により,材料の変形・破壊挙動を支配する転位や変形双晶といった塑性変形の素過程について,実験,理論の両面においてマルチな時間・空間スケールでの横断的な解析が行われ,様々な興味深い現象が見出されるようになっている.本公募シンポジウムは2018年秋期大会(第1回),2019年秋期大会(第2回),2020年秋期大会(第3回)において開催された.毎回多くの参加者と活発な議論が交わされており,同テーマに関する第4回シンポジウムを企画する.本シンポジウムでは,引き続き各種材料の塑性変形の素過程に関する最新の実験・理論研究に関して特に若手研究者を中心に広く講演を募り,大学,研究所,企業の研究者間の塑性変形に関する議論の場を提供するとともに,これら研究者間の新たな連携を促進することを目的とする.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

九州大学教授 田中將己

E-mail: tanaka.masaki.760[at]m.kyushu-u.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

京大 岸田恭輔 金沢大 下川智嗣

名大 君塚 肇 高田尚記

S5 超高温材料の科学技術II

Science and Technology of Ultra-High Temperature Materials II

高融点金属やその金属間化合物,耐熱セラミックス,さらにそれらをベースとした複合材料などのいわゆる「超高温材料」は,極限耐環境性能が求められる究極の材料システムの一つである.それ故に超高温材料は,未来の高効率エネルギー変換や宇宙航空技術の鍵を握る.そこで本シンポジウムでは,学協会の壁を越え,超高温材料の合成や材料プロセス,原子からミクロ構造,材料特性,さらに超高温環境下での材料特性測定・計測・評価方法等について,実験・理論・計算研究からの多角的視点で課題を洗い出し,その解決策と特性や現象の解明について議論する場を創成する.また,求められる出口特性の明確化や,新規超高温材料システムの創造にも議論を広げることによって,「超高温科学」を創成し体系化するための礎となる材料科学を,日本金属学会を中心に他の学協会にも協力を要請しながら展開していく.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

東北大学大学院工学研究科教授 吉見享祐

E-mail: yoshimi[at]material.tohoku.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

熊本大 連川貞弘 横国大 中尾 航

物材機構 森田孝治 東北大 関戸信彰

物材機構 下田一哉

S6 ナノ・マイクロスペーステイラリングVI

Tailoring of Nano/Micro-Space for Advanced Functions VI

高温・高圧・高エネルギー照射などの極限場下では非平衡状態となり,熱平衡では実現できない散逸構造化が生じる.このような現象を利用してナノ~マイクロオーダーで空間制御した材料の創成・新規物性発現の発展に向け,これまでも公募シンポとして関係する作製手法から評価方法まで幅広く継続討論してきており,直前の2021年春期大会でも基調2件と一般9件の講演申し込みがあった.今回は基調講演でのソフト材料でのナノマイクロ構造の分析法及び機械学習を利用した新規物性ナノマイクロ構造形成に関する最新情報をも踏まえ,新規ナノ・マイクロスペースでの構造テイラリング技術や新機能発現について検討する.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

筑波大学数理物質系物質工学域准教授 谷本久典

E-mail: tanimoto[at]ims.tsukuba.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

東北大 森戸春彦 GCEインスティチュート 中村貴宏

大阪府立大 堀 史説

東北大 田中俊一郎 若狭湾エネ研 岩瀬彰宏

S7 水素エネルギー材料IX

Hydrogen Energy Materials―IX

地球環境・温暖化問題に加えてエネルギーセキュリティー確保の視点から,水素エネルギーの有効利用にかかわる技術開発が進められている.これまで開催されてきた公募シンポジウム「水素エネルギー材料(I~VIII)」では,これらの技術開発の基盤となる水素の製造・貯蔵・輸送・利用などにかかわる材料科学的課題に加えて,近年,世界的に研究が活性化している「材料開発・機能設計のための水素」も対象とし,関連する多彩な材料・技術について幅広く議論を進めてきた.本公募シンポジウムでも過去の公募シンポジウムに引き続き,最新の研究成果に関する講演を募集し,基礎と応用の両面から活発な討論を行うことで水素科学の深化を目指す.最新・最先端の研究動向から新たな水素科学の萌芽までを俯瞰することで,本研究分野の今後の更なる活性化に向けた展開や,新しい連携の可能性を議論することも本公募シンポジウムの重要な目的の一つに設定する.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

量子科学技術研究開発機構上席研究員 齋藤寛之

E-mail: saito.hiroyuki[at]qst.go.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

金沢大 石川和宏 産総研 浅野耕太 北大 礒部繁人

関西大 近藤亮太 東北大 高木成幸

早稲田大 花田信子

S8 コロナ禍の記録とポストコロナの材料戦略

Activity records of experiments, education and industries under the COVID-19 disaster and material strategy in post-corona society

COVID-19の世界的な感染拡大により,我々の生活はあらゆる点で急激な変化を求められた.このシンポジウムでは,金属材料分野に関わるコロナ禍の記録を研究・教育・産業など出来るだけ多角的な視点から残し,後世に活かす事を目的とする.また,ポストコロナの社会で求められる材料戦略について議論する.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

奈良女子大学准教授 松岡由貴

E-mail: matsuoka[at]cc.nara-wu.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

東北大 杉本 諭 物材機構 戸田佳明

愛知教育大 北村一浩 東京海洋大 盛田元彰

S9 ワイドギャップ結晶の材料学と高温プロセッシングIII

Materials Science and high temperature processing of widegap materials III

ワイドギャップ結晶は,省エネ・環境負荷低減に寄与するパワーデバイスや短波長光デバイスへの研究開発が進められ,特にSiCデバイスは本格的な量産へと進み,GaNもパワーデバイス用基板の生産が進められつつある.今後の各デバイスの加速的な応用展開には,高品質結晶の育成技術の確立とデバイス化技術のさらなる効率化を行う必要があり,これまで2回のシンポジウム開催で最新動向を議論してきた.
 そこで本シンポジウムでも引き続き,SiCや窒化物材料,酸化物材料等ワイドギャップ結晶について,①結晶育成プロセス設計に必須な高温物性とシミュレータ開発ならびに結晶育成の基礎検討,②結晶中の欠陥とその分析・制御技術に焦点を当て,金属材料学・冶金学の観点からのワイドギャップ材料へのアプローチを検討することを目的とする.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

東京大学生産技術研究所准教授 吉川 健

E-mail: t-yoshi[at]iis.u-tokyo.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

東北大 福山博之 名大 宇治原徹

信越化学工業 美濃輪武久

S10 マテリアルズ・インテグレーション(IV)―社会実装に向けた取り組み―

Materials Integration (IV) ―Endeavors toward social implementation―

マテリアルズ・インテグレーションでは,理論・実験・解析・シミュレーション・データベースなどの材料科学の知見と最新の情報科学を融合することで,材料プロセスから構造,更には特性や性能の連関を順方向にシームレスに繋ぎ,予測仕切るプラットフォームの構築してきました.近年ではこのプラットフォームを更に発展させ,欲しい性能からから材料・プロセスをデザインする逆問題へ拡張してきました.本シンポジウムでは,様々な材料開発における逆問題の事例を通して,社会実装に向けた取り組みを紹介したいと思います.また,本シンポジウムを通し,次世代の材料開発を担う人材の発掘・育成も目指します.

テーマ責任者

(シンポジウム chair):

東京大学教授 井上純哉

E-mail: inoue[at]material.t.u-tokyo.ac.jp
※ メールアドレスの[at]は@に置き換えてください

(シンポジウム co-chairs):

東大 榎 学 物材機構 出村雅彦 東大 南部将一

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