企画シンポジウム5テーマ

K1 International workshop of young researchers for steel metallurgy

2018年3月から2年間に渡って活動した若手研究グループ「鉄鋼メタラジー研究グループ」のまとめとして,国際シンポジウムを開催する. グループ活動に参画したメンバーに加えて,国際的に活躍する同世代の海外講演者を数名招待し,鉄鋼材料を中心にその組織形成と力学特性に関する最先端の話題について講演を行う. 特に,理論,実験,計算の各セッションを設け,各分野における今後の発展を見据えて,国際的な議論を図る.


K2 工業製品における材料選択とマルチマテリアル構造~航空機機体~

ものづくりの基盤形成を担う第 8 分科発案のシンポジウムで,身の回りの工業製品がどのような材料からできているか,また材料選択やマルチマテリアル構造についてどのように考えるべきなのかを,広く議論する場を提供することを目的とする. 1回目の今回は「航空機機体」を取り上げ,材料の企業研究者だけでなく,機体メーカーや運航会社の技術者などにも講演を依頼し,業界の動向や課題,各材料の強みや弱み,新材料の開発ならびに適用可能性について情報提供を頂くことを計画している. これまでの講演大会にはなかった『材料を横断的に捉えるシンポジウム』として,シリーズ化していくことを考えている.


K3 医用材料・医療機器開発の最前線(Ⅰ)

医用材料・医療機器に対する材料開発は,治療や診断を目的に体内に埋入する材料から診断機器に搭載する材料まで多岐にわたる. このため,材料科学においても,生体材料のみならず,光学・電子材料,腐食防食など,異分野との協働が必須である.本企画シンポジウムでは,①体内に埋入する医用材料に対する材料科学ならびに②診断に関連する材料科学について,様々な材料科学の視点から議論することを目的とする. 特に,医療応用の最前線で活躍されている企業の研究者から医用材料・医療機器開発における現状と将来展望について講演を行い,その現状と将来展望について産学の研究者を交えて緊密に議論する場としたい.


K4 どこまで実現したか? 超スマート社会

Society 5.0で標榜されるスマート社会においては,実空間(フィジカル空間)とサイバー空間の間で常に情報通信が行われる. こうした高度な情報通信には,回路・情報処理技術とともにセンシングデバイス・情報処理デバイスなどのデバイス・材料が両輪をなす必要がある事は言うまでもない.しかしながら,AI・ニューロモーフィックデバイスに代表されるように,材料開発の指針が必ずしも明確ではない例もある. 本シンポジウムでは,スマート社会を支える材料・デバイス開発として,ディスプレイ材料・IoT 用センサー材料,AI・ニューロモーフィックデバイスに関する最新動向,ならびに,特に材料開発の課題と期待について話題を提供して頂き,金属学会に係る研究者が貢献可能な課題を発掘する一助としたい.


K5 明治の鉄鋼

明治期は日本が国として大きく変わった時期であるが,鉄鋼に関して大きく変化・拡大した時期でもあった. 鉄鋼は日本が欧米と並ぶ先進国家であるために重要な産業であり,幾つもの製鉄所建造,技術革新がなされた.第一次大戦の影響もあり,それまでは欧米産が使われていた製品が次第に日本産に移り変わったのである.

このシンポジウムでは,明治期の鉄鋼業の発展の元となった製錬技術の変遷や金属組織学・相変態などの学術的発展に加え,その後時代を経て消えてしまった製鉄所や,技術革新を果たした技術者,またそのためになされた試行錯誤にフォーカスして,ものつくりとは何なのか,また”明治の鉄鋼”が残したものは何かを議論する.